[読書メモ] その仕事、全部やめてみよう――1%の本質をつかむ「シンプルな考え方」

内容紹介(amazonより)

著者は、ITベンチャーの代表を10年以上務め、
現在は老舗金融企業のCTO。2つのキャリアを
通して、それぞれがどんな特徴を持ち、そこで
働く人がどんなことに 悩み、どんな風に仕事を
しているのかを見てきました。その中で、
ベンチャーにも大企業にも 共通する
「仕事の無駄」を見出します。

本書は、具体的なエピソードを交えながら、
仕事の無駄を排除し、生産性を高めるための
「仕事の進め方・考え方」を解説するものです。

その仕事、全部やめてみよう――1%の本質をつかむ「シンプルな考え方」

 

 

コメント

Twitterで話題だったのと、最近忙しすぎるなーと思ってたので読んだ。

タイトルは「やめてみよう」だけど決してネガティブではなく、むしろ「やりたいこと」にフォーカスして楽しく仕事するためのヒントが書いてある。

 

「谷」はとかく気になりやすい。なにせ「他より劣っている点」だからだ。だが「谷」を埋めようとすると、それだけでリソースを使い切ってしまい、メンバーの士気も低下する。 もし仮に「谷」を全部埋めることができても、新しい体験や価値を世の中に提供できるわけではない。「谷」とは、「すでに他社製品が世に示した体験や価値」 だから

 

大切なのは、 どんな状況下でも「谷」に惑わされず、自分たちの「山」が何なのかを見極めること。この「1%の本質」に焦点を当てることが、世の中に新しい喜びや驚きを届ける唯一の道

 

自社プロダクトの新バージョンについて話をするときは、必ずこれまでの振り返りを入れる。旧バージョンではこんな特性が評価された。こんな分野では特に数多く利用されていた。お客さまの声の中でこうした指摘が多かった。 こうした事実の報告は、誰にとっても違和感なく「うんうん、そうだよね」という気持ちで聞いてもらいやすい。 まずは「この人の話はうなずけることが多いな」と相手の気持ちを整えることを優先 しよう。それができたら、「さて、前半パートは以上になりますが、後半パートでは、私たちの新製品についてお話しできればと思います」と、斬新な新機能について話す。すると、スムーズに話を聞いてもらい

 

時間が 10 分でも2時間でも、聴いた人の心に残り、後で「この言葉が響いた」と周囲に伝えたくなるフレーズがひとつでもあれば、そのプレゼンは成功だったと言える。そのためには、決め台詞を用意するのが効果的

 

決め台詞は、キャッチコピーを考えていく要領で、「記憶に残るか」「適度に短いか」「夢を感じさせるか」 などを考慮しながら練り上げていく。 この決め台詞だけは完璧に決めなければならない。 普段早口な人でも、決め台詞の直前には一呼吸を置き、その沈黙を活用しながら、決め台詞を伝えよ

 

最近、DX(デジタルトランスフォーメーション)の必要性が叫ばれている。DXとは、「人々の生活や仕事をよりよいものに変えるデジタル技術の浸透」のことだ。 DXには明確な失敗パターンがある。それは、「使う人の驚きと喜びを考えないで作ったものはほぼ失敗する」 というシンプルなものだ。 使う人が顧客の場合にはCX(Customer Experience:顧客体験)、使う人が社員の場合にはEX(Employee Experience:従業員体験)を徹底的に考えなければ、DXは成功しない。つまり「使う人がどんなふうにワクワクするのかを全力で考えているか」が肝なのだ。だから私はCX、DX、EXと3つを並べて書く。 CXかEX、少なくともどちらかとセットで考えなければ、DXは失敗

 

「ラストマン戦略」とは、グループ内で自分が一番になれそうな領域を決め、「あの人がわからないなら、誰に聞いてもわからないよね」という、いわば 最後の 砦 とも言うべきスペシャリストを目指す成長戦略 だ。 「グループ内で一番」というと尻込みするかもしれない。しかし「グループ内」は課や部といった小さい単位でいい。そこでラストマンになれたら、一段大きい組織でのラストマンを目指す。これを繰り返していく。逆に、もし小さなグループでさえラストマンになれなかったら、その領域は向いていなかったということだ。その場合はラストマンを目指す領域を変えて

 

メンバーがモチベーションを高く保ち、ひとりひとりが周囲をもっと驚かせてやろうと仕事をする。「チームとしての成果」と「個人としての成長」、このどちらを見ても、ほめたほうが圧倒的にいい。 むしろ、ほめて伸びた人が自分より成果が出る状態になったときに「この分野はもうお前にはかなわないな……」「そんな……、先輩のおかげです」というドラマのような美談が展開されることを目指そう。チームの生産性がさらに上がる。 「俺がやったほうが早い」と思っている人は、まずは周囲のほめるべきところをほめ、人の成長を温かい目で見守ることから始めて

 

仕事の能力のうち、移植できるものはどんどん他の人に手渡すべきだ。ノウハウを明かさないことで「自分の居場所」を作る人もいるが、会社全体のパフォーマンスという視座から考えれば、非常に近視眼的だ。その態度はいかがなものかと映るケースが少なからずある。知識の囲い込みを続けた結果、会社全体の競争力が低下し、会社という船そのものが沈没してしまったら元も子も

 

本書のタイトルは『その仕事、全部やめてみよう』だ。さまざまなことを述べてきたが、一番やめるべき仕事は、没頭できない仕事だ。没頭せずに何かにとり組むことは、普通以下の成果しか出せない非効率な仕事の仕方

 

仕事の中に面白さや楽しさ、やりがいを見出して夢中になってとり組むことこそが、仕事を力強く前に進めていく原動力

 

 

スポンサードリンク

Be the first to comment

Leave a Reply

Your email address will not be published.


*